映画「てっぺんの向こうにあなだがいる」の合同記者会見が10月17日、ホテルニューオータニ大阪(大阪市中央区城見1)で行われ、吉永小百合さん、天海祐希さん、阪本順治監督が登壇した。
同作は、1975(昭和50)年にエベレスト日本女子登山隊の副隊長兼登攀(とうはん)隊長として、女性で世界初のエベレスト登頂を果たした田部井淳子さん(享年77)の実話を元に製作。生涯を通じて世界76カ国の最高峰を登り続けた挑戦の軌跡を描く。
主人公・多部純子を演じるのは吉永小百合さん。同作が映画出演124作目となる。吉永さんは「田部井さんとは2012(平成24)年にお会いした。私より3センチほど背が低く、耳にはピアス、とにかく明るい方だった。『山も人生も一歩一歩、病気になっても病人にはならない』という田部井さんの気持ちを大切に演じさせていただいた」と振り返る。
多部純子の盟友・北山悦子役を演じた天海祐希さんは「田部井さんの生き方に触れ、自分自身、とても励まされた。自分の信じる道を一歩一歩進めばいいという田部井さんの考えが多くの方に伝わったらうれしい」と話した。大阪府出身で、吉永さんとは映画「北のカナリアたち」(2012年公開)以来13年ぶりにタッグを組んだ阪本監督は「思春期の高校生にも見てもらいたい。最近は道標になる大人がなかなかいない。高校生たちに向けた作品でもある」と紹介した。
10月31日から全国ロードショー。