大阪市内を流れる大川を巡る観光遊覧船「御舟かもめ」で日本酒3種を飲み比べできる新プラン「きき酒クルーズ」の運航が9月27日に始まった。
2009(平成21)年、「川に浮かぶ小さなおうち」をキャッチフレーズに、あえて座席を設けず「くつろげる」遊覧船として就航した同船。今年で15周年を迎える。これまで不定期で提供していた同プランを初めて定期便として運航する。
代表で船長も務める中野弘巳さん(47)は「8年前に初めて企画して以来、度々リクエストや問い合わせを頂くようになった。お客さまの声に応える形で定期便として運航することを決めた」と話す。
八軒家浜船着場をスタートし、中之島、道頓堀などを巡る80分のコース。目玉は、一つの酒蔵の仕込み違いの日本酒3種の飲み比べ。提供する日本酒は、関西の酒蔵を中心に全国から取り寄せたもので、月ごとに銘柄を変える。「吟醸や本醸造など、仕込み方によって味わいが変わるのが日本酒の魅力」と中野さん。酒のさかなとしてスルメイカなどの干物も用意。船には卓上コンロを設置し、炙(あぶ)ることもできる。
中野さんは「大阪の川は『汚い』というイメージがあるが、今はきれいになり、魚もたくさん生息していて、川沿いの開発も進んでいる。観光客だけでなく地元の方にもこのプランを入り口に『水都・大阪』の魅力を知ってもらえたら」と乗船を呼びかける。
同プランは金曜19時20分出航(所要時間は80分)。料金は5,900円。