京橋が舞台となったハリウッド映画「G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ」が10月22日、公開された。
世界的な人気コミックを元に映画化され、世界興収737億円のメガヒットとなったアクション映画「G.I.ジョー」シリーズ。最新作は日本を舞台にキャラクター「スネークアイズ」の誕生秘話が描かれる。映画「るろうに剣心」シリーズの谷垣健治さんがアクション監督を務めることでも話題を呼んでいる。
2020年にハリウッド映画史上最大規模の日本ロケ撮影が東京、大阪、兵庫、茨城などで行われた。世界遺産・姫路城や岸和田城など各地の名所と共に、京橋さくら通り商店街(大阪市都島区東野田町)で真夜中バイクが疾走するシーンや、ビルからビルへ飛び移るシーンなどで登場する。
京橋にロケを誘致した京橋地域活性化機構の鷲見慎一さんは「ロベルト・シュヴェンケ監督の希望が、雑居ビルや店舗がひしめく路地と、昭和レトロの街並みを撮りたいということだったので、さくら通り商店街が当てはまると思った」と振り返る。他にも候補の商店街はあったようだが、撮影するとなると終日、店を閉めなければならないことなどもあり、協力的だった京橋が選ばれたという。
京橋ロケは2020年2月、200人ほどのエキストラと100人を超えるスタッフなど合わせて300人ほどで行われた。閉店したキャバレー「香蘭」を控室に使い、早朝から深夜まで長時間に及ぶ撮影だったがスムーズに行われた。
鷲見さんは「コロナ禍が明けると、世界中から『G.I.ジョー』ファンがロケ地巡りで京橋を訪れることが予想できる」と考え、バーチャルで商店街を歩けるVRを大阪のIT企業CLASSIXと制作し、PCやスマホでロケ地、商店街を巡れるようにした。さらに、京橋の魅力を発信する動画を作る「チームW」を立ち上げ、「G.I.ジョー映画のロケ地巡り」など京橋を紹介する動画を制作し配信している。鷲見さんは「今回の映画をきっかけに、多くの人に京橋を知ってもらい、VRや動画で京橋の楽しさを疑似体験し、リアル京橋に遊びに来てもらえれば」と期待を寄せる。