鶴見区・鶴見緑地の「咲くやこの花館」(大阪市鶴見区緑地公園2、TEL 06-6912-0055)で現在「虫を食べる植物展 食べるのか?それとも共に生きるのか?」が開催されている。
世界から集められた50種類以上の食虫植物の展示をしながら、獲物を捕らえる仕組みや原産地、独特な生態を紹介する毎年恒例のイベント。今年は、受粉をしてくれる虫だけはあえて食べないようにする構造があるなど、虫と協力関係にある一面を持つ食虫植物なども紹介している。園内では植物が虫を食べる様子を捉えた瞬間の動画解説や、巨大なウツボカズラのレプリカの前に毎日特定時間に最大8メートルまで上がる噴水のフォトスポットなど、夏休みを意識したさまざまな仕掛けを展開する。
「自由研究の題材としてもお勧め」というのが、8月1日に開催予定の「食虫植物観察教室」(参加費2,000円、別途入館料)。新型コロナ感染対策のため人数制限を設け、館長が園内を回りながら説明するツアーを行ったり、家庭でどう育てるかなどもレクチャーしてくれるという。イベント終了後には、2枚の葉を閉じることで虫を捕らえる「ハエトリグサ」と「サラセニア」「モウセンゴケの仲間」の3種類の食虫植物と、「虫を食べる植物 完全攻略ガイドブック」を無料配布する。
8月4日からは、見た目、におい、怖い逸話、毒を持つなど、さまざまな怖い植物を集めた「ホラーな植物」を展示。一見ホラーとは無縁に見える「エンジェルトランペット」という植物も。ラッパのようなかれんな姿とは裏腹に、花・葉・樹液全てに有毒物質アルカロイドを含むという。「アリストロキア・ギガンティア」は見た目からも恐ろしい植物。ブラックホールのような見た目の花には独特の香りがあり、その香りで虫をおびき寄せる。花冠の中央部には袋があり、昆虫などが閉じ込められ受粉が促されるという。
広報担当の大石望実さんは「屋内施設のため徹底した感染防止対策を講じた上で、お子さまから大人まで、幅広い年齢層に楽しんでもらえるようさまざまな企画を用意している。まだまだ予断を許さない状況だが、密を避け適切な距離を保った上で、植物に会いたい全ての方にお越しいただきたい」と呼び掛ける。
開館時間は10時~17時。入館料(大人)は500円(中学生以下、証明書提示で大阪市内の65歳以上無料)。月曜休館(8月11日は臨時開館)。9月22日まで。
「食虫植物観察教室」は、電話で要予約。定員は16組(先着順)。開催時間は、1回目=10時30分~12時、2回目=13時30分~15時)。