京橋中央商店街で、立ち飲み店「スタンドB ゆきちゃん」(大阪市都島区東野田町5、TEL 080-6107-5667)が6月16日にオープンした。
当初、4月にオープンを予定していた同店。新型コロナウイルスを考慮し、4月中旬から5月末まで、立ち飲みではなく昼の弁当のみ販売を行っていた。地元の人に認知してもらうよう、ご飯大盛り可のお茶付き「のり弁当」(200円)など、赤字覚悟の価格で提供。「安すぎる。何やら怪しい店ではないのか」と地元の人たちの話題になっていたという。それが宣伝効果となったか、開店して間もないが、すでに常連客ができているという。
店長の神野幸広さん(36)は神戸出身で、京橋のほかの居酒屋で働いていた。「京橋は、個性の強い面白いお客さまが多い。温かい人も多くて、昭和な雰囲気がするのも魅力。立ち飲みの激戦区だが、どこの店にも負けない安さとお酒に合うオリジナルメニューで成功できると信じている」と話す。開業にあたり、神戸の飲食店で働いていた弟・和広さん(34)を呼び寄せ、2人で店を切り盛りする。
「京橋カレー」(299円)、「活バイ貝の煮付け」(199円)など多くのメニューが99円~399円と安さにこだわる。お薦めは、トロやサーモンなど日替わりの刺し身が盛られた「本日のお造り枡盛」(299円)、女性向けにと考案された「冷凍パインサワー」(299円)、豚ミンチをとマスタードを混ぜ合わせドイツ風味にあしらえた「ゆきちゃんポテサラ」(199円)など。「肉以外の野菜や魚類などは、京橋の商店街で調達し送料をかけない様にしている」など、コスト削減を図る。
「自分のお店を持つのが長年の夢だった」と幸広さん。弟の和広さんも「兄の夢を叶える為に手伝ってもいいのかなと思った」と都島区に移り住んだ経緯を話す。「ゆきちゃん」の店名は、店長の名前の幸広の「ゆき」からとったが「ゆきちゃん」と呼ばれたことはなく「ちゃん付けした方が可愛いらしい」という理由から。「コロナで飲食業界は窮地に立たされているが、激安弁当でお客さまの心をつかむなど工夫をこらし他店と差をつけ、ピンチをチャンスに変えて頑張りたい」と意気込む。
営業時間は、火曜~木曜15時~24時、金曜・土曜・祝前日 15時~25時、日曜12時~22時。定休日は、月曜。