京橋のカフェレストラン「TERRE-a’-S(テラス)」(大阪市都島区東野田町1)が5月19日から、運転資金などを目的としたクラウドファンディングを始め、支援の輪を募っている。
通常の食事だけでなく、結婚式や誕生会などでもよく利用される同店。昨年創業20周年を迎えた。新型コロナウイルスの影響で3月・4月の団体予約は全てキャンセル、その数は1200人を超え、店を続けるにも厳しい状況となった。
常連客からの「店を続けてほしい、絶対閉店しないで」などの声を受け、スタッフの楠瀬大志さん(26)が発案者となり、支援のためのサイトを立ち上げた。楠瀬さん自身も以前、世界33カ国を旅行中、キリマンジャロ登頂を目指すために、クラウドファンディングで支援を募った経験を持つ。
現在クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」では、100万円を目標に支援金を募り、支援金額に応じてリターン品を贈る。店内でも人気のメニューで「森のように肉が盛っている」という意味の「CAMPFIRE限定!特製肉森セット(500グラム)」(1万円)や、支援者のイメージにあわせたカクテルを作る「あなたのイメージにあわせたオリジナルカクテルつくります!」(6,000円)などがある。
他にも同店のインスタグラムでは、スタッフの日常を描いた漫画を連載しており、そのキャラクターを選択できる「選べる!テラススタッフキーホルダー~スタッフ直筆メッセージを添えて~」(5,000円)や、プロのアーティストが支援者の似顔絵を描きトロフィーに仕立てる「似顔絵かいてトロフィーにします」(8,000円)なども用意。一風変わった商品にした理由を楠瀬さんは「テラスの飲食店を超えた枠組み、『おいしくてくつろげる』以外の新たな一面を知ってほしい」と話す。
5月29日現在、集まった支援は56万4,500円。楠瀬さんは「支援と共に『テラスならこの困難を乗り越えられます』と、遠方の方からも温かいメッセージもいただいてうれしい。支援金の使い道は、当面の運転資金だけでなく、新しい空気清浄機を購入したり、新企画を行ったりなど、お客さんに感動していただくための攻めの姿勢でいきたい」と話す。
募集締め切りは6月28日。現在の営業時間は11時30分~23時(金曜・土曜・祝前日は11時30分~23時30分、テークアウトは21時30分まで。月曜定休(祝日を除く)。