京橋駅前のホープ外国語学院(大阪市都島区東野田町2)が開講する水墨画教室が4月4日で10周年を迎えた。
代表の張音(ちょう・おん)さんは「過去に存続の危機もあった」と振り返る。6年前、諸事情で担当講師が急きょ退職し、教える人がいなくなったという。「それでも、生徒全員が水墨画を続けたいという強い声があった」と張さん。どうにか知り合いの伝手をたどり、現在務める周逸鶴(しゅう・いっかく)さんと出会い存続の危機を乗り越えたという。
開講後すぐに通い始めた岩崎慎治さんは「水墨画は一発勝負の中で生み出されるところに魅力がある」と話す。特に遠近感は、墨の濃さで表現するため、上達に時間がかかり奥も深いという。「一発勝負で絵の魅力を引き出すのは難しいが、それができたときの喜びは大きい」と話す。
教室に通い始めて10年となった岩崎さん、今では自らでテーマを決めて制作に取り組むようになった。近年は若者の水墨画離れが目立つという。「若い人には自分の好きな漫画などを取り入れて個性ある作品を作ることで水墨画を発展させてほしい」と岩崎さん。
張さんは「文化を体験することで、忙しい日々の中に心を落ち着く時間を作ってほしい」と参加を呼び掛ける。
開講日は、第2・第4土曜。時間は、水墨画=15時~16時20分、書道=16時~17時30分、両方=15時~17時。体験は無料、随時募集中。