花博記念公園鶴見緑地の「咲くやこの花館」(大阪市鶴見区緑地公園2、TEL 06-6912-0055)で現在、体験型イベント「植物でたどるクリスマス」が開催されている。
植物園ならではのクリスマスの楽しみ方を提案する毎年恒例の同イベント。イエス・キリストの誕生を祝うために東方の三賢者が持参したとされる「金」「乳香」「没薬」は、いずれも当時貴重なものとされる。その「乳香」「没薬」が、実際どんな香りだったかを体験してもらおうというもの。
「乳香」とは、カンラン科の樹液から作られる樹脂で、火にくべると甘くスパイシーな木の香りがし、「最近はアロマの香りの一つとして楽しむ人もいる」(広報担当・河井幸一郎さん)という。「没薬」は、同じカンラン科でもコンミフォラ属の樹木から採った黒褐色の樹脂で、乳香同様に「香(こう)」として重用されていた他、殺菌作用があることから鎮静薬や鎮痛薬、ミイラの防腐剤としても用いられていたという。イベントでは、昨年より旧約聖書の時代にも食べられていたという「デーツ」も試食用に用意。「香りと味でクリスマスを楽しんでもらえるように」した。
展示では、クリスマスの定番「ポインセチア」を野生種含め多種紹介する。河井さんは「クリスマスを切り口にしただけで、いろいろな植物にたどり着ける。冬でも温かい植物園でクリスマスを楽しんでもらえれば」と呼び掛ける。
12月23日には、フラワーホールで大阪府立四條畷高等学校によるクリスマスコンサートも行われる。同日までの期間限定カフェとして「Joe Dee's Cafe」も出店。天然酵母パンや世界のコーヒーなどが味わえる。
開館時間は10時~17時。体験イベントは、11時45分~、13時45分~、15時45分~(各15分)。入館料(大人)は500円(中学生以下、証明書提示で大阪市内の65歳以上無料)。今月27日まで。