旭区民センター(旭区中宮1)小ホールで2月2日、舞台芸術分野の人材育成を目的に大阪市が主催する「舞台芸術ワークショップ」の一環で「日野皓正シニアJazz Big Bandワークショップ」の発表会が開催された。企画運営は、大阪城ホール文化振興部(大阪市中央区大阪城3、TEL 06-4792-2061)。
バンド名は「He knows Jazz Orchestra(ヒー ノウズ ジャズ オーケストラ)」。83人の応募者の中からオーディションで選ばれた30人が3カ月間、計10回のワークショップを経て行う本格的なライブとあってチケットは即完売。追加で発売された立ち見チケットも完売という盛況ぶりで、定員207人の会場は熱気に包まれた。
メンバーが舞台に姿を現すと「頑張れよ!」など客席からの声援もあり、会場全体が和やかな雰囲気の中、メンバー全員で選曲した計10曲を披露した。客席からは軽快な手拍子が絶えることなく、アンコールでは日野さんの弟(故・日野元彦さん)の代表作ともいえる「イッツ ゼアー」を、今回のために特別にアレンジした演奏で締めくくった。指揮は、日野さんをはじめとする各講師陣らが入れ替わり行い、それぞれのユニークなMCも交え終始盛り上がりを見せた。
「今日の音を聴いて、このメンバーを選んで間違いなかった」と、講師の一人・金澤英明さんも力強くMCでコメント。日野さんも発表会を終えた後「60代になっても30代に負けないくらいのパワーを持っている。ただただ、尊敬します。これからも彼らの年輪の音がもっと重く出てくると思う」と語った。
演奏曲「リトル ダーリン」など特にテンポが難しい曲では、リズムが合わないなど苦労もあったというが、「今日はとても良かった。リズムは譜面に書いている通りではなくハートなんだから…みたいなことを練習で言っていくうちに、みんながそれに近づいてきてうれしくなった」(同)とも。
今後、メンバーと同じシニア世代を盛り上げていくと同時に、地域に根付いた演奏家として活躍にも期待がかかる。
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