大阪市内を流れる大川などを運航する小型遊覧船「御舟かもめ」(大阪市城東区鴫野西2、TEL 050-3736-6333)が8月、運航開始から5周年を迎えた。
定員10人の小型の旅客船で、天満橋の八軒家浜を主要発着場としながら中之島や道頓堀など大阪の水辺をクルージングする同船。城東区在住の中野弘巳さん・かおりさん夫婦が運営する。幅2.5メートル、長さ約7メートル、真珠の養殖に使われていた小舟を、住宅などを手掛ける建築家に依頼して自分たちで改装した。サラリーマンだった弘巳さんは「日々船に燃料を運んだりロープを扱ったりしている間に体格が良くなったと言われるようになった」と5年間を振り返る。
中野さん夫婦は「私たちの暮らす街のすぐ目の前に流れている川を遊覧するだけではもったいない。船を使った楽しみ方を、もっと広げていきたい」と通常の乗り合いクルーズのほかにも、さまざまなクルーズを企画してきた。中でも、船上で朝食を楽しめる「朝ごはんクルーズ」は近畿地方以外の遠方からも乗客の人気を集めているという。ほかにも折り畳み自転車を船に積んで淀川を枚方まで往復するクルーズ、城北川遊覧などのイベントも折々に企画してきた。
この5年間の乗客数は1万2000人を超えた。最近では海外からの乗客も少しずつ増え、10回以上乗船しているリピーターも多数いるという。しかし、「当初想定していた以上に天候や季節に左右されることが今でも悩みのタネ」と明かす中野さん。かおりさんは「気持ちいい風が吹いた時に思い出してもらえる場所になれるよう、これからも頑張ります」と笑顔で話す。8月15日から5周年記念グッズを先着100人に進呈する。
乗船料は、「乗り合いクルーズ」=2,100円~、「貸し切りクルーズ」=1万8,000円(月曜~木曜)、2万円~(土曜・日曜・祝日)。乗船時間は両クルーズとも50分。いずれも要予約。