大阪市都島区内在住のウェブプロデューサー川嶋秀一さんが行っている「パソコン修理 救急隊」が7月で6周年を迎えた。
「パソコンの電源がつかない」「マウスの矢印が動かなくなった」「変な画面が消えない」――川嶋さんのもとには連日パソコンにまつわるさまざまな相談が寄せられる。まずは「電源はちゃんと入っていますか?」「マウスの線は本体とつながっていますか?」と電話で聞くと、大概の問題は解決する。
川嶋さんはもともと、プログラマーとして製造会社と販売会社の取引を円滑に進めるためのコンピューターシステムを制作していた。しかしリーマンショック以降に収入は激減し、商店や中小企業のネット販売のサポートも開始。無料で利用できる既存のネット販売システムなどを活用して、極力コストをかけずに始めるサポートを行ってきた。
ところが最近では「HDDが動かなくなった」「新製品を購入したが使い方がわからない」「子どもがパソコンを勝手に使って動かなくなった」など、さまざまな相談が増えた。口コミでうわさが広がり今では週3~4件は、そうした依頼があるという。顧客の多くはパソコンに不慣れな商店主や主婦。初めはボランティアで相談に乗ってきたが、「さすがに生活に支障が出るようになり、自転車で回れる範囲で経費を頂くことにした」という。
「パソコンの動きが鈍いので見てほしい」との依頼で、この日は京橋で飲食店を経営する60代の男性の事務所を訪れた。パソコンを開けてみるとファンに埃がたまり、それが原因となっていた模様。男性は「パソコンを開くなんて、一度やったら二度と戻せない。保証書もなくしてしまって困っていたところ」と喜んでいた。
「困っている人の役に立ちたい」という思いで京橋の周りを東奔西走している川嶋さん。料金は、3,500円~1万2,000円程。自転車で行けない遠方の場合には交通費(130円~)を請求し出向くこともある。問い合わせは川嶋さん(TEL 090-1967-3382)まで。