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咲くやこの花館で「アガヴェ・フェロクス」、数十年に1度の開花

「こんな高さになるとは思っていなかった」と広報担当の河井さん

「こんな高さになるとは思っていなかった」と広報担当の河井さん

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 花博記念公園鶴見緑地の「咲くやこの花館」(大阪市鶴見区緑地公園2、TEL 06-6912-0055)で現在、数十年に1度しか開花しない大型多肉植物「アガヴェ・フェロクス」が2株同時に開花している。

咲き始めた「アガヴェ・フェロクス」

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 「アガヴェ・フェロクス」はリュウゼツラン科でメキシコ原産。成長すると、葉は長さ1.5メートル、幅35センチにもなる。同館では開館以来27年間栽培を続けてきたが、昨年10月に花茎が伸び始め、今年5月には6メートルにまで成長。その先の部分に黄色い花が固まりを作って咲いている。花を付けるために全ての栄養を使い果たすことが知られており、開花は生涯で1度きり。この後は大きな葉もしおれ、枯死してしまうという。

 同種は、メキシコの乾燥した土地が原産地であるため、日本の環境での栽培には手探りの部分が多い。「屋外で栽培しているため、日本の冬の寒さで枯れてしまうのではないかとスタッフ一同不安だった。寒い時期には結露しないよう花にカバーをかけて見守った」と広報担当の河井幸一郎さん(28)。同館では開花状況を知らせる特設サイトも開き、数十年に1度の花の姿を伝えている。サイトを見て撮影に来たという吹田市の杉田さん(66)は、「これまで何度か様子を見に来た。無事に咲いてくれてよかった」と話していた。

 同館館長の久山敦さん(66)は「命を失うほどの力を使い果たし、開花している。種ができ、次の世代交代ができるまでしっかり見守りたい」と話す。見頃は7月初旬から中旬ごろまでという。

 開館時間は10時~17時。詳細はホームページで確認できる。

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