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特集・京橋力「合志利三さん(74歳)」

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■ 京橋で58年


昭和25年16歳の時、京橋で親戚が米屋をやっておりまして、そこに住み込みで働くようになって以来58年になりますね。当時は戦後の闇市のような具合でいろんな店ができては消えてそれはそれで大変活気がありました。高度成長期の頃、昭和37年~38年くらいに「みやこ通り商店会」という形で商店がまとまったあたりから個人経営の小さな店が町に根付いてきた感じがします。

■ 京橋の魅力 ~様々な顔を持ちニオイ漂う町~


京橋というのはひとことで言うと「泥臭い町」です。ニオイの残る町とでもいいましょうか。近年大資本による大型開発によってその町のニオイが消えていくケースが少なくありません。京橋は時代の波にもまれながらも、昔ながらのニオイを残し、人のぬくもりが感じられる町、それがこの町の魅力なんやと思います。また京橋はよく、居酒屋、立ち呑み店がひしめくおっちゃんたちの町というイメージで捉えられていますが、駅の東側に密集する商店街、OBPなどのビジネス街、周辺の住宅街でもあり、親子連れから若者、高齢者に至るまで実にたくさんの人たちが行き交う町です。毎日50万人の人が乗り降りするターミナル駅でありながら生活感溢れる町、そこにこの町が特殊性の要因があり、それがまさに魅力になっていると思います。

■ 吉本の京橋花月への期待 ~笑いを町の文化に~

今年の秋、吉本興業が片町(京阪片町口付近)に劇場をオープンさせます。毎日千人を超える人たちにいかに京橋という町に慣れ親しんでいただくかが目下の大きな課題です。
以前は京橋にも6~7つくらいの映画館や劇場がありましたが、皆無くなってしまったという経緯がありますので、今度の京橋花月は町全体で盛り上げていかなくてはと思っています。具体的な試みとして、現在、商店街(京橋中央商店街、新京橋商店街、中三商店街)の買い物スタンプを集めると、毎月行われているプレイベント「GOGO京橋花月」の入場券に交換できるというシステムを実施しています。また、私の店がある新京橋商店街では、15年ほど前からビギン寄席と題して年数回、商店街の貸しホールで寄席を開いてきました。人と人が触れ合って笑いが生まれる。吉本さんがくることで、「笑い」がもっと京橋の町の文化として根付いていってほしいと思うし、そのために私たちもできる限りの努力をしていきたいと思っています。


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