都島の酒蔵「酒高蔵(さけたかくら)」が運営する石窯ピザ店「covo(コーヴォ)」(大阪市都島区都島本通1)が11月19日、自社製のこうじを使った「発酵ランチ」の提供を始めた。
提供するのは、メイン料理と蒸し野菜などをセットにした「酒屋の発酵蒸し野菜」(1,500円)。季節の野菜はせいろで蒸し上げ、2種のオリジナルこうじディップ(甘酒塩こうじビネガー・しょうゆこうじ発酵レモン)を添える。メイン料理は「こうじの鶏つくね」「鮭(さけ)の酒かす漬け」から選ぶことができるほか、こうじを使ったフォカッチャ(「雑穀米の俵ごはん」に変更可能)、黒こうじ甘酒、スープなどをセットにする。
企画したのは同社取締役の上田千咲代さん。「当社は2020年に京都で『梅小路醗酵所』を開業し、自社でこうじ作りを行っている。日常的にこうじの魅力を届けたいとランチ展開を決めた」と話す。店名の「covo(コーヴォ)」には、イタリア語の「秘密基地」という意味に加え、「こうぼ」への思いを込めたという。
上田さんは「こうじは日本の調味料の原点。しょうゆ、みりん、酒、酢など多くの調味料の基礎となる一方、今は発酵を経ない調味料も普及している。こうじ菌(国菌)を製造する種こうじ屋は全国に6社ほどしかない。発酵文化を次世代につなぐきっかけになれば」と話す。

ランチタイムは11時30分~14時。席数は、カウンター10席、テーブル4卓20席。月曜・火曜定休(祝日の場合は前後あり)。