蒲生の指圧治療院、地域密着掲げ12周年-若年客増加傾向に

整体師の関本竜矢さん(右)と船間聡子さん(左)

整体師の関本竜矢さん(右)と船間聡子さん(左)

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 大阪・城東区蒲生の裏手にたたずむ指圧治療院「クレオ」(大阪市城東区中央1 TEL 06-6936-1128)が4月1日、12周年を迎えた。

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 同院は院長の松本正さん(46)が1998年、「治療と美と健康」をコンセプトに「地域の人が利用しやすい低価格」を掲げ開院した。国道から1本入った人通りの少ない路地に掲げられた看板には30分2,000円、60分3,500円、90分5,000円と、10分1,000円が相場の指圧業界では破格の値段が記されている。

 店内では、パジャマ姿の利用客がくつろぐ姿が目に付く。同院では、スタッフが洗濯したパジャマに着替えて指圧を受ける。月に2、3回訪れる40代の男性は「常連客が多いが、初めての人でも入りやすいアットホームな雰囲気がいい」と話す。

 12年目を迎え、松本さんは「良いスタッフに恵まれた」ことを強調する。今年で8年目になる整体師の関本達矢さん(33)は「仕事を続けることは自分自身との戦い」と笑顔で話す。営業時間は朝9時から夜9時まで。予約客の来店が遅れるとそれだけ遅くまで仕事が続く。食事もとらずに10時間以上指圧を続けることもあるという。それでも続けていけるのは、「指圧が終わったあとのお客さんの笑顔を見ることがうれしいから」だという。

 7年目の整体師・船間(ふなま)聡子さん(30)は3年前、指圧中に肋骨(ろっこつ)2本を折る大けがをした。仕事を続けていけるかの瀬戸際だったが、「お客さんや他のスタッフの存在がこの仕事に引き戻してくれた」と振り返る。「この仕事の魅力は、いかにお客さまに喜んでもらい満足していただけるかを追求することで自分自身を深めることができること」。

 こうしたスタッフたちによって積み上げられた12年間。最近の傾向として、若い世代の利用客が増えているという。長年通い続けている客が子どもを連れてきて、その年代がまた常連客になりつつあるのだ。地域に密着した空間にしたいという松本さんの創業の思いは、若いスタッフへと受け継がれ、さらに新しい輪を生み出している。

 営業時間は9時~21時。日曜定休。

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