大阪造幣局(大阪市北区天満1)で4月14日から、大阪の春を彩る恒例行事「桜の通り抜け」が始まる。
例年70万人から80万人の人出がある通り抜け。同局周辺は昔から景勝の地として名高く、特に春の桜は有名で、対岸を「桜ノ宮」と呼ぶにふさわしい風景が広がる。1883(明治16)年、当時の遠藤謹助局長の「局員だけの花見ではもったいない。市民とともに楽しもうではないか」との提案で構内の桜並木の一般開放が始まったという。
一般花見客に1週間開放するのは、造幣局南門(天満橋側)から北門(桜宮橋側)にかけての全長560メートルの一方通行の通路。桜は127品種354本で、八重桜をメーンにさまざまな桜の花が華麗に咲き誇る。毎年選ばれる「今年の花」は「都錦」。「都錦」はもともと京都御所にあった桜とされており、淡桃白色で花弁の数約20枚の華やかな桜。今年は新たに「須磨浦普賢象(すまうらふげんぞう)」が登場する。日没後にはぼんぼりなどでライトアップされ、昼間とはまた異なる幻想的な雰囲気の夜桜も楽しめる。
同局広報室の岩崎さんは「八重桜の種類の多さが『桜の通り抜け』の特徴。多くの八重桜の花の形や色などを堪能してもらうためにも最高の状態の桜の木で皆さまをお迎えできるようにしたい。今年は通り抜け通路の拡幅工事が終了し通路の幅が広くなったので、より快適にご覧いただける」と話す。
開催時間は10時~21時(平日)、9時~21時(土曜・日曜)。4月20日まで。