タイ国政府コンベンション&エキシビション・ビューロー(TCEB)は4月7日、帝国ホテル大阪(大阪市北区天満橋1)で、日本人ビジネス客を誘致するための日本人向けプロモーション活動をテーマに記者懇談会を開いた。
内容は、空港閉鎖や世界的不況で受けたタイのダメージを挽回(ばんかい)するために、タイの副首相が日本にトップセールスを行うというもの。会場にはサナン・カジョーンプラサート副首相のほか、TCEB会議・インセンティブ部門ディレクターのマーリニー・キッタパーニットさん、首相の副幹事長のアカポン・ソラスチャートさん、タイ日旅行業協会会長のアネク・スィシワチャートさん、S.M.Iグループ代表・菊池久夫さんらが出席し、タイについてのPRを行った。
過去40年間、日本人観光客は常にタイにおける観光客のトップで、旅行者全体の1割を占めている。タイ在住歴39年の菊池さんは、日本でのタイ旅行人気を「日本人観光客にとってタイは、『1日千円で楽しめる』『ラーメン1杯分の金額で長時間のマッサージを受けられる』といった割安感がある国。さらに、最高のホスピタリティーやおいしい食事まで楽しめるという魅力があるから」と説明する。
そうしたなか、2008年後半からこれまでに例のない経済不況や、タイの空港閉鎖がもたらした政権交代などによって、タイのビジネス産業はスマトラ沖地震以来の大きなダメージを受けているという。「日本をはじめ世界中からの信用構築が目的」(サナン・カジョーンプラサート副首相)という今回の活動は、タイの豊かな観光資源や高度なイベント施設をPRしタイのブランドイメージを確立させるのが目的。タイ国内でのイベントを開催する場合、3泊目を無料にするなどといった法人向けタイ滞在特別格安パッケージなどを紹介した。
「タイの最高の風景、豊かな文化や歴史的遺産、国際的に定評のあるもてなし、コストパフォーマンスなどと合わせれば、タイ経済全体を強化していきたい政府にとって、ビジネスイベント産業が最優先的だということが理解できるでしょう。今回の活動を通し、空港閉鎖や世界的不況で受けたダメージを挽回したい」(同)と意欲を見せた。