京阪電気鉄道(大阪市中央区大手前1)は、特急車両や一般車両として約半世紀の間活躍してきた1900系車両の最後の2編成(1919-1920号編成、1929-1930号編成)の引退を決めた。同車両が通常運転から外れるのは中之島線開業前日の10月18日。これまでの感謝を込めて「さようなら、ありがとう。」のヘッドマークを掲げて同日まで運行している。
同車両は、昭和31年に特急用として造られた1810系と、昭和38年に同じく特急用として淀屋橋延伸に合わせて造られた1900系を統合した車系で、京阪特急イコール「テレビカー」といったイメージを浸透させた。昭和46年に登場した3000系(現8000系30番台)に順次特急の座を譲ったあとは、一般車両としても活躍した。
引退について、同社経営統括室広報宣伝担当者は「中之島線の開業にあたり新型車両の3000系を導入した。1900系の引退は、それに伴った新旧車両の置き換えの一環。鉄道ファンの人々を中心に運転時刻などのお問い合わせをいただくほか、各駅でカメラを持った人々の姿も見かける」と話す。「引退は寂しいが、車両の快適性向上のためにも順次車両の更新を行っていく方針」(同)とも。
通常運行の最後の平日となる17日は、交野線と本線を直通で結ぶ朝のK特急「おりひめ」(私市駅発~淀屋橋駅着)と、夕方の準急「ひこぼし」(天満橋駅発~私市駅着)に同車両を使用する予定。18日の最終運転は、通勤色1919-1920号編成が、区間急行・天満橋駅発(13時49分)~萱島駅着。特急色1929-1930号編成が、区間急行・天満橋駅発(16時29分)~萱島駅着の予定。なお、12月に臨時列車としての運転を計画している。