京橋駅前にある音楽教室「HOOK LUCKエンターテインメント」(大阪市都島区東野田町2)に通う北和真(きた・かずま)さん(28)が、1月10日に放送された日本テレビ系の歌唱番組「歌唱王」に出場し、準優勝を果たした。
北さんが通う音楽教室「HOOK LUCKエンターテインメント」
2013(平成25)年にスタートし、今回で13回目となる同番組。歌唱力に自信のある一般参加者を全国から募集し、音源審査、歌唱審査などの予選を経て、日本一の歌声を決める。今回は応募総数1万2517件の中から予選を勝ち抜いた12人が出場し、頂点を競った。
大阪府内の小学校で教諭を務める北さん。母親の影響で幼少期の頃から歌が好きだったという。本格的に歌に向き合うようになったのは中学2年生の頃。テレビ番組に登場する「歌うまキッズ」を見て衝撃を受け、「自分もテレビに出たいと思うようになった」と振り返る。
当時は人前で歌うことは得意ではなく、練習は一人カラオケが中心だったという。「テレビに出ている人たちと同じ点数が出るとうれしかった」。採点を意識した歌い方にのめり込み、2018(平成30)年にはテレビ朝日の番組「音楽チャンプ」に出演。2019年にはテレビ東京「THEカラオケ★バトル」で優勝も経験した。
しかし、その後は葛藤の日々が続いた。「点数は出るけど、歌じゃないと言われた」。SNSでの批判に心が折れかけた時期もあり、「人の心を動かす歌を歌いたい」と考え方が変わっていったという。コロナ禍で発表の場が失われる中でも、歌唱力を磨き続けた。そして、同番組への挑戦を続けること8年。念願だった本戦出場にこぎ着けた。
番組には12人が出場。まず各出場者が1曲を披露し、その中から上位4人が最終決戦に進む。北さんは1曲目に、「君に捧げる応援歌」を選曲。「『どこに向かってんのか分かんない。そんな時もあるさ。ただ走り抜けろ』という歌詞がある。自分の境遇とも重なる部分があり共感した楽曲。学校の運動会でも流れることがあり、児童たちにもなじみのある楽曲だった」という。北さんは2位につけ、最終決戦に進んだ。
2曲目には、母親への思いを込めて「木蓮の涙」を選曲。北さんは小学5年の時に母親を亡くした経験を持つ。「歌を始めるきっかけになった母にささげる意味もあった」。
北さんは「自分のやってきたことを全て出せた。最初は決勝に行けるとも思っていなかった。目標は『日本一のアマチュアシンガー』。誰かの心に届く歌を歌えるように、これからもレッスンに励みたい」と話す。