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大阪城天守閣で企画展「豊臣水軍」 海を舞台にしたドラマを紹介

九鬼大隅守船柵之図(模写) 大阪城天守閣蔵

九鬼大隅守船柵之図(模写) 大阪城天守閣蔵

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 天下統一を成し遂げた豊臣秀吉を支えた水軍に注目した企画展「豊臣水軍-海で躍動した武将たち-」が現在、大阪城天守閣(大阪市中央区大阪城1)4階の展示室で開催されている。

金銀象嵌南蛮兜(伝 加藤嘉明所用)

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 大坂を拠点に九州攻めや小田原攻めを行い、天下統一後は朝鮮出兵まで行った秀吉。そうした遠方での戦いの際には、兵員や物資の輸送、軍事行動の海上からの支援などを行う水軍が必要不可欠だった。

 水軍の武将の一人が秀吉子飼いの加藤嘉明(よしあき)。朝鮮出兵では、戦線を縮小したいと大名たちが申し出る中、戦線維持の意志を見せ、秀吉から「素晴らしい覚悟」と褒められている。同展では、その際に秀吉が嘉明に送った賞状の写しを展示する。研究主幹の跡部(あとべ)信さんは「ところが実際は、縮小を申し出た大名の中に、嘉明が嫌う大名がいたため、申し出に加わらなかったのだろう」と推察する。

 秀吉没後、嘉明は関ケ原合戦で家康に味方し軍の勝利に貢献。家康が嘉明に与えたヨーロッパの帽子を模した形状のかぶとも展示する。

 跡部さんは「嘉明のように海上活動と全く縁がなかったのに、沿海に領地を与えられ、初めて水軍を率いることになった武将もいた。彼らの波乱の人生を、展示品を通して知ってほしい」と話す。

 嘉明と共に活躍した名将・九鬼嘉隆(よしたか)ゆかりの品も。秀吉が嘉隆に送った書状や、嘉隆が使ったと伝わる陣羽織も展示する。

 開館時間は9時~17時(入館は閉館30分前まで)。入館料は600円(中学生以下無料)。10月10日まで。会期中、館内エレベーターの更新工事を行っているため、エレベーターの利用制限がある。

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