旭区の琉球ライブ居酒屋で「島唄ライブ」-後半は参加者らも踊り出す

島唄ライブは途中から客も踊り出し異様な雰囲気に。当日はよしこさんとあやさんの三線や太鼓などによる演奏も加わった

島唄ライブは途中から客も踊り出し異様な雰囲気に。当日はよしこさんとあやさんの三線や太鼓などによる演奏も加わった

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 大阪市旭区の「ライブ居酒屋ハイビスカス」(旭区関目高殿4、TEL 06-4254-5253)で1月27日、「島うた文化を考える会」の新春島唄ライブが行われた。

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 同会代表の牧志徳さん(54)は、奄美諸島の加計呂麻(かけろま)島で生まれ、3歳の時に嘉手納村へ両親と移住。16歳の時、パスポートで大阪に移ってきた。現在は臨床検査技師として病院に勤務するかたわら、島唄や三線(さんしん)教室を主宰。そのほか古くから歌い継がれる島唄の採集・記録や、各学校や教育機関などで島唄講座などを行っている。

 ライブ開始の20時、「チュー ウガメラ(こんにちは)」(牧志徳さん)という琉球のあいさつとともに、三線の音が会場に響き渡る。エイサーなど伝統民謡とともに、さまざまな曲が時に楽しく、時に切なく奏でられ、中には目をつむりながら音楽に聴き入る人の姿もあった。観客として集まった30人の多くは沖縄出身だったり、旅行で訪れた沖縄で、島唄の魅力に取りつかれた人たち。そうした人たちが家族や友人、職場の人たちを誘ってさらに輪が広がっていく。会場となった「ハイビスカス」は、沖縄出身の牧健二さんが経営する本格琉球料理店。唄、食べ物、人に触れながら沖縄文化の真髄を味わう会となった。

 牧さんが「島うた文化を考える会」をはじめたきっかけは、「島唄に救われた過去があるから」(同)だという。「20代半ばのころ、大阪の生活で悩み落ち込んだことがあった。そんな時自分を救ってくれたのが島唄。それ以後は、その島唄に恩返ししたいという思い一つでやってきた」(同)という。

 ライブは休憩をはさんで23時まで行われた。後半になると三線に合わせて皆が踊り出し、店全体が島唄のステージと化した。会場にいた徳の島出身、豊中在住の女性は「唄う側と聴く側の区別なく、皆が一体となるのが島唄の魅力」、親が沖縄出身で大阪市在住の女性は「沖縄の人にとって島唄は体の一部。うれしい時も悲しい時も自分の感情とともに奏でられる音楽」と、それぞれにはるか南の故郷に思いをはせていた。

 「ハイビスカス」では、月1回の頻度で琉球音楽のライブを行っているほか、毎月第2・第4月曜日には三線教室も開講している。「沖縄が好きな人も、飲むのが好きな人も、皆が楽しく時間を過ごせる気さくな店。だからどんどん来てや」(店主の牧さん)とも。店頭では、牧さんのCD「島はがりぬ唄」(全オリジナル15曲、1,500円)も販売している。

 営業時間は18時~25時。月曜定休。

奄美・沖縄居酒屋ハイビスカス

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