大阪市城東区の関目商店街で7月20日・21日、地元の小学生に向けたイベント「風鈴レターをつくろう!」が行われ、同商店街の軒先にたくさんの風鈴が並んだ。
今年で2年目を迎える同企画。準備された無地の風鈴に子どもたちが好きな絵を描き、夏休みの目標を書いた短冊を取り付けたら完成。指導しているのは、関西大学政策創造学部の学生たちで、「地域の活性化に関わりたい」と同大の先輩が昨年始めた試みを引き継いだという。「この夏で一番汗をかいた」と笑顔で話すのは、リーダーで3回生の野里みづきさん(21)。「一過性のイベントではなく、継続的な試みで関目を活性化していけたらという発想で始まったのが風鈴作り」。5日がかりで風鈴や短冊の準備をしてきた。
京阪関目駅から南へ延びる200メートルほどの通りに、約30店舗が軒を連ねる関目商店街。1990(平成2)年に「花博」が行われたころは大勢の人出で連日にぎわっていた。しかし、ここ10年ほど人出は激減しているという。同商店街の伊藤榮理事長は「風鈴作りによって近隣の人たちに地元に意識を向けてもらえれば」と期待を寄せる。
地元の関目小学校と関目東小学校の1年生から3年生までに呼び掛けたところ、2日間で230人が参加。昨年の100人を大きく上回る結果となった。商店街には子どもたちが作った風鈴がぎっしりと飾られ、涼しげな音が鳴り響いた。参加した子どもたちからは「お父さんに見せたい」、「来年もまたやりたい」などの声が聞かれた。「学生の皆さんが一生懸命やっていただいて本当にうれしい」と伊藤理事長。
学生の中心メンバーの一人、加藤絵梨華さん(21)は「これまで来たことはなかったが、関目は今と昔が入り交じっている魅力的な街。来年は後輩が引き継ぐが、自分もまた参加したい」と笑顔で語った。
風鈴は8月24日まで同商店街に飾られ、その後作った子どもたちに渡される。