男性中心の文楽の世界で活躍する女性人形床山の仕事ぶりを紹介

役柄に合わせさまざまな髪型に結い上げる高橋さんの仕事風景(撮影=水野真澄さん)

役柄に合わせさまざまな髪型に結い上げる高橋さんの仕事風景(撮影=水野真澄さん)

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 男女共同参画社会の実現を目指す大阪府立女性総合センター(愛称=ドーンセンター、大阪市中央区大手前1)で、特別企画展示「文楽人形の髪結」が開催されている。

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 同センター2階の情報ライブラリーでは、女性たちが行う表現活動の支援を目的に特別企画展示を展開。2007年度は伝統芸能と女性をテーマに、「文楽人形の髪結」の仕事について取り上げている。

 男性中心に受け継がれていきた文楽人形の髪を結う「人形床山」という仕事。その中で伝統を受け継ぎながら新しい発想を取り入れる高橋晃子さんをクローズアップし、床山の道具や文楽人形を展示する。

 文楽人形の首(かしら)は公演ごとに配役が決まり、その度に鬘(かづら=人工的な髪)も役にあったものに取り替えられ髪を結い上げる。高橋さんは役柄によって変わる髪形を後世に受け継いでいくために、登場人物の髪形を記録した「鬘附け帳」を作成。この功績が認められ、大阪市より1996年度「咲くやこの花賞」を受賞している。

 今は自ら後輩を指導する立場になった高橋さん。このように人形床山の仕事を天職とし活躍し続ける姿を、フォトグラファーの水野真澄さんが撮影。同企画展で作業の様子を写した貴重な写真を展示する。ほかにも、めったに見ることのできない床山の仕事場の再現や、「鬘附け帳」も写真とともに並ぶ。

 同センター企画推進グループの谷岡さんは「一生の仕事として、精一杯取り組む姿を感じてほしい」と話す。

 開場時間は9時30分~20時(土曜・日曜は17時30分まで)。12月10日・17日は休館日。入場無料。今月23日まで。

大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)

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