京橋のボクサーがWBO世界アジア太平洋チャンピオンに

試合は114-112、115-110、117-109の3-0で判定勝利

試合は114-112、115-110、117-109の3-0で判定勝利

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 京橋のプロボクサー・山口賢一選手が12月12日、オーストラリア・パース郊外でWBO(世界ボクシング機構)暫定アジア太平洋スーパーバンタム級タイトルに挑み、見事勝利を収めた。

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 対戦相手はシドニー在住の前オーストラリア同級王者のフィリピン人、ロバート・レリオ選手。試合は114-112、115-110、117-109の3-0で判定勝利を収め、同王座を獲得した。

 山口選手は元大阪帝拳ジム所属選手として日本バンタム級と東洋太平洋同級で7位にランクされていたが(今年4月)同年5月、日本王座挑戦の機会を待ちかね、JCBライセンスを返上して日本未公認団体であるWBO地域王座への挑戦を選択。これは定年前の健康な選手としては異例。山口選手は「(自分の中で)一番いいと思うタイミングでタイトルマッチがしたかった」と日本国外へ活動の拠点を求めた理由について話す。

 今回の勝利について、「応援してくれている後援会の人や京橋の人に『今年はチャンピオンになります』と言って3、4年。待たしていた分、今回はどうしても(タイトルを)取りたかった」と語る山口選手。チャンピオンベルトを手に勝利の笑顔をみせる一方で、試合の内容については、「満足してへん。もっと自分がイメージしているような勝ち方をせなあかんと思った」とも漏らした。

 日本国外での試合は今回で2度目。7月にシドニーで行われた海外デビュー戦では、階級を上げてビリー・ディブ選手(オーストラリア)とアジア太平洋フェザー級タイトルマッチを行い、1ラウンドでTKO負けを喫したが、後日ディブ選手の反則に対するレフリーのジャッジミスにより無効試合となった。この件に対し、山口選手は「あの無効試合があったからこそ知名度が上がって今回の試合ができたから良かったこと」と振り返る。

 試合当日は元世界ミニマム級チャンピオン、高山勝成選手も日本から応援に駆け付けた。帰国した空港では後援会会長の牧健二さんらが待ち構え、山口選手を温かく迎えた。牧さんは「山口にボクシングをすることを勧めた天満・こまいち食堂のママが何よりも喜んでいた。京橋・旭区の皆さんにはこれからも山口の応援をお願いしたい」と話す。

 14日に京橋で行われた祝勝会には約40人が参加。「オーストラリアと日本で計80針ほど縫った」という顔面の傷は深いが勝ち試合の勲章。――次なる目標は世界チャンピオンしかない。「とにかく試合は楽しんでやる」と語る山口選手がそのタイトルを納める日は、そう遠くはないかもしれない。

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